ムーミンの彼女の名前は?
2024.10.24
「ねえムーミン こっちむいて」-藤田淑子さんが歌う優しく切ないアニメの主題歌は、当時小学2年生だった私にとっても、ちょっと甘酸っぱいものを感じさせる曲でした。
このアニメ「ムーミン」は、1969年10月5日、フジテレビ系列『カルピスまんが劇場』としてスタートしました。初めてムーミンを見たときの私の評価は、大変に申し訳ないことに「カバの漫画」でしかなく、むしろ同日にTBS系列で始まったバレーボール漫画の実写版、「サインはV」にチャンネルを合わせることの方が多かったように思います。それでも、ムーミンの印象はとても強く、ムーミンの彼女の「ノンノン」の可憐さに魅かれ、今でこそ愛着のあるリトルミイに対して意地悪なイメージを頭に焼き付け、スナフキンのカッコよさに憧れを抱いていました。「ムーミン」にはその他にも様々な人物(?)が登場し、その登場人物の多彩さとともに、それぞれが一つの物語を持っている、そのキャラクタの存在感がムーミンの人気の源のひとつなのかもしれません。
ところで、ムーミンの原作者は言わずと知れたトーベ・ヤンソンさんですが、その原画をもとに色々なデザイナーによって新たなムーミンの世界が生み出されています。例えば、アラビアのマグカップのデザインは、1990年から30年間、トーベ・スロッテさんが担当されていました。そんな、様々なデザイナーが自分の感性で広げることが出来るオリジナルの世界観の大きさも魅力のひとつなのでしょう。
さて、そんなムーミンの世界がデザインされた蓋つきのジャグをご紹介しましょう。こちらは2014年、トーベ・ヤンソンさんの生誕100周年を記念してARABIA社より発売されたものです。デザインはトーベ・スロッテさんです。描かれているキャラクタはお馴染みのリトルミイ、サロメ、そしてティウティとヴィウティになります。原作とはまた違ったタッチの優しいデザインとグリーンの色遣いが印象的なジャグ、是非、てんぐーとで実際に手に取ってご覧ください。このジャグの魅力は、お部屋にちょっと置くだけで、華やかで楽しくなりそうなデザインだけでなく、実用にも十分に耐えうるしっかりとした作りにもあります。お茶やお食事をしたついでに、ちょっと注目をしていただきたいひと品になります。
そう言えば、ムーミンの彼女の名前が、いつの間にか「ノンノン」から「フローレン」に変わっていましたね。これはトーベ・ヤンソンさんが「ノンノン」という音にネガティブな印象を持ったため、ドイツ語由来の「フローレン」という名前に変更されたとのことです。原作では、「スノークのおじょうさん」と呼ばれ、特に名前はないそうですよ。