骨董市で絵を買う
2026.09.17
骨董市で絵を買ったことはありますか?
画廊や展示会で結構な値段で売っている絵画も、実は骨董市ではお手ごろな値段で手に入ることもあるんです。画家さんの名前や出自はよく分からないけれど、「ちょっと飾ってみたいような絵」もしばしば見かけます。中には、びっくりするようなビッグネームも置いてあって、例えば桐生天満宮の骨董市では草間彌生さんの作品が8万円で売っていました。「草間彌生」と言われればそれっぽい絵なのだけれど、真贋については自己責任。8万円という金額もなかなか微妙な金額で「あんまり安いと偽物っぽいし、でもあんまり高いと誰も買ってくれない」から8万円…みたいな金額。
また、川越の骨董市では棟方志功さんの直筆画が売られていました。値段は聞き取れなかったのですが、店主はその絵についてのエピソードを熱心に語って「本物」を主張していました。勿論、私にはその絵の真贋はおろか、そのストーリーの信憑性さえも分かりませんでしたが。
この様に、骨董市では意外といろいろな絵画に出会うことが出来ます。


こちらの絵は十数年前に桐生の骨董市で手に入れたものです。確か冬の、少し小雪が舞う天気の中、雑多な品物と一緒に並んでいたように覚えています。ちょっと大きな油絵で、しかも絵の雰囲気に合わせた特注の額に入った中々の作品でしたが、残念なことに額のガラスが割れていて雪が直接作品に舞い落ちるような始末。それでも、モダンな構図とバランスの良い色使いに魅かれて購入してきました。
さて、自宅に戻って細部を確認してみると、欠けて残ったガラスはカビだらけ。当然、作品にもカビが生えている、中古の絵画のあるある状態。ガラスは額から外してしまえば問題ないのだけれど、作品に生えたカビはどうしたものか…そこで美術関係の仕事をしている知人に問い合わせると、「そんなの雑巾で拭いちゃえばいいんだよ」って乱暴なことを云っている。まあ、美術の専門家が言うのだから、「そんなものなのかな…」、と思いながら、でも細心の注意を払いながら柔らかい布で作品の表面を丁寧に拭くと、確かにきれいになる。最後に、額もワックスで磨きなおしてリフォーム終了。雪に濡れながら寂しそうにふるえていた絵画は想像以上の姿に生まれ変わりました。次はこの絵の出自を知るために絵が入っていた箱を調べてみましょう。そこには「奴と酒」という作品名と共に、「25万」と書いてありました。きっと個展かなんかに出品されていて、その時の販売価格が「25万円」だったのでしょう。私たちが手に入れた時のお値段は…ご想像にお任せしますが、多分想像以上の破格値ですよ。
壁に飾るインテリアと言うと、テキスタイルは比較的気軽に取り入れられています。しかし、絵画となると少々敷居が高いと感じている方も多いでしょう。でも、ご自分の気に入った絵が身近にある生活を想像してみてください。その絵はインテリアとしてステキな空間だけでなく、様々なストーリーを伴ってあなたに豊かな空間と時間をも提供してくれるでしょう。そして骨董市でなら、もしかしたらかなりリーズナブルにそれを手にすることが出来るかもしれません。皆さんも是非、骨董市で絵画に注目をしてみてください。