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外国語学習の第1歩は…

2026.09.03

ドイツでNiederlassungserlaubnis(ドイツ無期限居住許可。平たく言うと永住権)を取得するためには、『B1』以上のドイツ語能力が求められます。

私は、中学校入学早々に英語の習得を潔くあきらめました。その反省から、家内のドイツ赴任に便乗して渡ったドイツでは、与えられた3年間の時間の中で、「外国語の学びなおし」と称してドイツ語の勉強を始めました。学習環境も、せっかくドイツで暮らすのだから、日本人が教えてくれるような場所ではなく、果敢に(無謀にも、が正解)VHS(Volkshochschule:市民大学)を選択。そして最終目標は『B1』の取得!!

はたしてVHSの初日、指定された教室に行ってみると、そこにはギリシャ人、ルーマニア人、シリア人、中国人、韓国人、インド人、USW…。勿論、授業は全てドイツ語で行われるので、共通言語はドイツ語。皆、覚えたての文法とうろ覚えの単語を駆使して、色々な会話を試みる。とにかく、全員「ドイツ語初心者」なので、間違っていようがなんであろうが、まったく遠慮なし。実は外国の人と話すことの楽しさを、私はここで初めて経験しました。しかしそれ以上に感じた事実、それは「どこの国の人もみんな同じ」、ということ。言葉が違うだけで、行動や考えることに違いはないという当たり前のことを実感しました。

或る時、先生がちょっと間違ってしまった。私がその点を突っ込もうとした時、ギリシャ人の女性もやはり同じことに気がついたようで、私よりも先に先生に声をかけた。その時の彼女の表情は、まぎれもなく日本人が「間違い、見いつけちゃった!」ときにするいたずらっ子の顔でした。

また或る時、別のギリシャ人の女性が先生と車の衝突事故について話をしていた。「ドイツ人は車がぶつかっても、双方の運転手が笑顔で握手をして保険の情報を交換しておしまい。ギリシャならすぐに『streiten』―喧嘩が始まるのに…本当につまらない」って話していた。不謹慎だけど、なんとなくわかる気がします。

他にも、クラスのハイキングでは多国籍の人たちが「だるまさんが転んだ」をやっていたり、私たちがゆっくりと自転車で走っているのを、後ろから「チリン、チリン」とベルを鳴らして抜かしていく同じクラスの女性集団のわざと作った無表情だったり、やることが日本人とまったく変わらない。

ドイツで暮らした3年間、本当に色々な国の人たちとお付き合いしてきましたが、「言語や見た目は違うけど、行動や考えている事は『みんな同じ』」ということを、頭の中で理解するのではなく、身をもって知ったことは、私がドイツで得た一番の収穫でした。そして、それこそが外国語を勉強する上で一番初めに学ぶべきことなのではないか、と思っています。

VHSの教科書や問題集。今見返してみると、なかなかハードな内容で…

さて、今月はドイツの友人が日本にやってきます。勿論、会食の時間もセットしてあります。最近、勉強量が少なくて頭の片隅に隠れてしまったドイツ単語と文法を引っ張り出して、しどろもどろでも対応する予定です。私の自己中な免罪符は「みんな同じ。気持ちは通じ合っている」。それを信じて、楽しい時間を過ごしたいと思っています。