額装のススメ
2024.01.22
お気付きの方もいらっしゃることと思いますが、店内入って左手の壁に飾っている額モノは、月ごとに変えるように心掛けています。今掛かっているのは、「猫に小判」を題材にした縮緬の布を額装したものと、台湾で仕入れた縁起物の彫り物です。
台湾の縁起物は、始めから額装されていたもので、大きさや色の組み合わせなど、それなりに纏まっています。方や、「猫に小判」の方、実は布と額は別々に仕入れたものです。それらを組み合わせて、あのような形に装飾されています。
「猫に小判」、始めに布の方を手に入れました。額は、その布の大きさのバランスは勿論、布がコテコテの和風でしたので、組み合わせたときの洗練さを考えて、敢えて西洋色が濃いものを探しました。そして、大切なのが『額装マット』です。実は、布を仕入れた時点で額装マットの色は「金色」と決めていました。それも、金ぴかの賑やかな金色ではなく、もっと渋い金色をイメージしていました。何故かというと、小判の金色はもとより、猫の紫と背景の深緑との相性が良さそうであったから。それ以上に、二匹の猫のとぼけた表情と、落ち着いた金色の上品さとの対比が面白そうだったからです。そして、出来上がりはご覧の通り。
中々、佳い仕上がりになっていると思うのですが、如何でしょう。
私たちは、時々ステキな額を見つけては、それをストックしておくように心掛けています(最近、ちょっと良いものが見つからなくて残念なのですが)。額装したら、”面白そう”なものに出会うと、それも買い込んでおきます。そして、それらの間に素敵な出会いを見つけると、額屋さんに相談しに走ります。そうして出来上がった額は、自分自身のプロデュースによる唯一無二のものとなります。皆さんも是非、気に入った布や絵画、額を見つけたら、ご自身の世界をそこに反映させてみてください。その額を飾ったら、きっとお気に入りの空間がまた一つ増えることでしょう。