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脇役(額縁)も頑張っています

2023.12.19

ここ最近、メインの壁を飾っている二つの絵、一つは大きな静物画、もう一つはキリストの洗礼の場面を描いたもの。

静物画は、額に収められた状態でドイツにて仕入れた油彩画です。ガラスの質感の表現の甘さやデッサンの狂いを感じるところも多少あるのですが、それでも中々良く描けているように思います。額もそれなりに重厚で立派なものになっています。

キリストの方、実は額は同じくドイツで仕入れたのですが、絵の方はチェコ、南ボヘミア州の美しい都市、チェスキー・クルムロフで仕入れたものです。つまり、出どころの違う者同士を組み合わせたものなのですが、結構うまく収まっていると思いませんか?

こちらの額も立体感のある装飾が周りに施され、豪華な金色が嫌味に感じられない、素敵なデザインになっています。さて、この「金色」、多分「金箔」が張られているのだと思いますが(?)、その作業工程が紹介された文章があったので、ちょっと引用します。

『古典技法による額縁の最大の特徴は箔の水押しと言えるでしょう。(中略)ヨーロッパの古典技法では石膏下地にボーロと呼ばれる箔の下地材を塗り、その上に水を塗って箔を押し付ける。そしてメノウ石で磨き圧着させる(ものすごく簡単な説明ですが。)と言うような手順です。(古典技法額縁制作KANESEI http://www.kanesei.net/ 2021年5月31日ブログより引用)』

…ウ~ン、確かに一言で説明されると簡単そうな作業ですが、実はこちらのブログでは、これらの作業についてもっと詳しく紹介されています。そちらを拝見すると、その「大変さ」が良くわかります。もしご興味があれば、そちらもご覧になってくださいね。

クリスマスを迎えるにあたり、ちょっと厳かな雰囲気を求めて飾った二つの絵、是非ご来店いただき、実物を間近でご覧になってください。絵に込められた作者の気持ちだけでなく、それを支える額縁の見事さも感じていただけると思います。