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「銘仙リメイクその2 額縁」-額にも注目を!

2025.06.03

5月23日(金)にワークショップ「銘仙リメイクその2 額縁」が行われました。講師はお馴染み、布が大好きな島野淳子さん。銘仙リメイクのワークショップも今回が3回目。前2回はリースを題材に行いましたが、今回は更に難易度を上げて20㎝角の額縁に挑戦しました。リース作りとの大きな違いは、布を挿す台座にあります。リース作りでは、台座の発泡スチロールに銘仙の端切れを挿すことで布を固定していました。今回の額縁では、額縁に張った布が台座の役目をしています。そこに穴をあけ、その穴に端切れを挿し込み、更に深さや向きを調整した後にボンドで固定します。書いてしまうと一言で終わるこの作業が、実は結構大変なんです。なにぶんにも布はたわんだりするし、あける穴の大きさにもちょっとしたコツが必要だし…でも、布を台座に使うことにはメリットもあって、リースの時とは違い、挿した後に端切れの向きや開き具合を調整することが出来るとのこと。それに、参加された方々はリース作りの経験者ばかりでしたので、島野さんの説明をどんどん吸収されて、徐々に作業ペースも上がっていきます。

 興味深かったのが、額縁の作り。この額縁は、家具職人さんが家具を作るのと同じように作られたとのことです。ですから、額の外側も内側も、全ての角がしっかりと面取りされていますし、額縁に組むための四隅のネジも、額を見たときにきれいに見えるような角度で打ち込まれています。しかも、ネジ穴もしっかりと面取りされているのです。更には、額の縁の大きさや布を張る深さは、この銘仙リメイクのために何度か試作をして完成したオリジナルの額だそうです。仕上げは塗料ではなく木の相の美しさを生かすオイルの拭き仕上げにするなど手間を惜しまない職人さんの丁寧さが伝わってきます。そんな額縁の魅力、写真では中々お伝え出来ないのですが、実物は本当にきれいですよ。

この様に作られた木製の額(今回は経年変化が楽しみな桜材を使われたそうです)ですので、ひとつひとつ表情も異なります。それゆえ、参加者の皆さんにはいくつかご用意した額の中から好みのものを選んでもらうことからワークショップがスタートしたことにも頷けます。

そんな「銘仙リメイクその2 額縁」ですが、予定時間を少々オーバーしながらも皆さん完成、最後に島野さんのアドバイスと手直しが入って、とても素敵な作品に仕上がりました。

 銘仙リメイクのワークショップ、素材は色柄や風合いがそれこそ無限なビンテージの銘仙。しかしながら、「布」というシンプルな素材ゆえに可能性も無限。次はどのような銘仙リメイクが企画されるのでしょう。また詳細が決まり次第、ご報告します。お楽しみに!