伝統と革新
2023.12.11
今回は、皆様ご存じの「パイプ人形」―「くるみ割り人形」と並んで、ドイツの民芸品としてはあまりにも有名なパイプ人形のご紹介です。まずは、三体のパイプ人形の写真をご覧ください。実はこの三体、同じ時に仕入れたものなんです。でも、左端のコと右側の二体のコたちとの雰囲気がちょっと違うことに気が付かれましたか?
左側の一体は、いわゆる伝統的なパイプ人形の形を踏襲しています。ところが、右の二体は明らかに雰囲気が異なります。まず、顔の表情が全く違います。伝統的な左側のお人形は”ぽかん”と口を開けて、目もちょっと怖い(笑)感じです。それに対して、右側の二体は目元も涼やかで、”ポカン”と開いた口も目立ちません。何より、腰の位置がとても高くなり、その分脚が長くなっているように感じられます。この違いを一言で表すならば、伝統を踏まえた牧歌的なコと、今風にアレンジした洗練されたコと言ったところでしょうか…
この洗練された二体を仕入れたときに頭を過ぎったのが、「ちょっと雰囲気が軽くて、パイプ人形らしさがないから、売れるかな?」。ところが、ディスプレイするために久しぶりにお目にかかったこの二体がとてもモダンで、現代の住宅にはむしろうまく溶け込むのでは、と考えが変わってきました。もう、売らないで自宅に置いておきたいくらいッ!(笑)お部屋の片隅に置いて、リラックスタイムに気に入ったお香を焚いて楽しむにはピッタリだと思いませんか?
と、言うことで、この二体、まだお値段が決まっておりません。「売りたくないから」、確信犯的に値段をつけていないだろう、とオーナーからおしかりを受けております。早々にお値段を付けますので、是非ご来店いただいて、ご対面くださいませ。ちょっと気になる一品になること請け合いです!!